「デッサンチャレンジ」とは?
AIに「この形を描いて」と正しく伝えるには、どんな言葉を選べばいい? デッサンチャレンジでは、球や立方体などのモチーフがランダムに出され、それをもとに画像生成AIが再現できるようなプロンプトを作成します。AIが描いた画像を、評価用のAI(画家GPTs)がチェックしてフィードバック。AIにどう伝えるかを考えることで、観察力・表現力・論理的な言語スキルが鍛えられます。感覚で描くのではなく、言葉で伝える力を試してみましょう!
このチャレンジで身につく力
モチーフの理解
- 形のとらえ方:モチーフがどんな形なのかを正しく見て、AIに説明できる。
- サイズ感のイメージ:高さ・幅・奥行きなど、どんなバランスかを意識して伝えられる。
- 見え方の視点:上から?横から?どこから見たイメージかをはっきり指定できる。
プロンプトの作成
- わかりやすさ:AIが読み取りやすいように、具体的に丁寧に書けているか。
- 整理された構成:情報がバラバラにならず、順序よく伝えられているか。
- ムダのない表現:本題と関係ない情報を入れすぎず、必要なことだけ書けているか。
生成された画像との一致度
- 思った通りの形:自分のプロンプト通りの形になっているか。
- バランスの正確さ:全体のサイズ感や配置が、ねらった通りになっているか。
- 視点の再現:指定した角度・視点でちゃんと描かれているか。
照明と影
- 光の設定:光がどこからあたっていて、どんな雰囲気になるかを伝えられているか。
- 影のイメージ:影の位置や濃さをうまく伝えて、リアルに再現できているか。
表面の質感と材質
- 手ざわりの表現:ツルツル?ざらざら?表面の感じをAIにうまく説明できているか。
- 素材の違い:金属・石膏・木など、素材による見え方の違いが伝えられているか。
背景の表現
- 背景の選び方:モチーフが引き立つように、背景に工夫ができているか。
- 背景とのバランス:背景とモチーフの対比がはっきりしていて、見やすい構成になっているか。
このチャレンジのルール
アップする画像は、自分でつくったものだけ!
このチャレンジでは、自分でプロンプトを考えてAIで生成した画像だけを使おう。他人が作った画像をアップするのは禁止です。
プロンプトはAIへのメッセージ。ふざけすぎ注意!
AIを混乱させる「プロンプトインジェクション」や、無関係な言葉遊びはやめよう。まじめに伝える力を試す場です。
著作権や不適切な内容には配慮しよう
有名な作品やキャラクターを含む表現は避けよう。生成した画像が公に出る可能性があるから、マナーと法的リスクも意識しよう。
フィードバックを活かして、リトライ大歓迎!
AIの評価は成績じゃない。良かったところ・直せそうなところを見つけて、何度でもやり直してみよう。
わからないときは、仲間や先生、AIに聞いてOK!
プロンプトづくりに正解はひとつじゃない。困ったときは相談しよう。発想のヒントがもらえるかも。
学習の流れ
1. モチーフ(題材)を選ぶ
まずは観察の対象になるモチーフを決めましょう。
このページの下にある「お題ガチャ」でランダムに選んでもいいし、自分で決めてもOK!
モチーフの形、材質、光のあたり方などをよく観察してみましょう。
2. モチーフの情報を整理する
モチーフのイメージを、形状・材質・色・光源の位置・影の方向・土台の材質などの具体的な要素に分解します。これは、画像AIに的確に伝えるための“翻訳作業”でもあります。
3. プロンプトを書く
描きたい形がどのようなものであるか、AIに明確に伝えることがデッサンチャレンジの第一歩です。主役となる形状(たとえば「球」「立方体」「円錐」など)を指定し、その向き、材質、光の当たり方、背景との関係といった構成要素を意識的に整理しましょう。
たとえば、「円柱が直立していて、白い石膏の質感で、上から右に光が当たっている」といった構造を持つ情報を、順序立てて伝えることで、AIはより忠実にあなたのイメージを再現できます。
デッサンでは細部の形や陰影の再現が求められるため、自由記述による自然言語プロンプトよりも、項目を分けた構造化プロンプトの方が、情報の漏れがなく、安定した結果が得られることが多くあります。
形状の定義(例:底面は正円であるか、多角形ではないか)、材質(石膏・金属・ガラスなど)、光源の方向や影の描写、背景の色や反射特性なども含め、1つずつ丁寧に指定してみましょう。
4. 画像AIで画像を生成する
完成したプロンプトを画像生成AIに入力し、モチーフを視覚化します。※画像AIは同じプロンプトでも違う画像を出すことがあります。思い通りにいかなくても、まずは数回試してみるのがコツです。
使用する画像AIは自由に選んでOK!完成した画像と、使ったプロンプトはセットで保存しておきます。
5. 専用の評価AIでチェック
生成された画像とそれに使用したプロンプトを提出すると、評価AIがプロンプトの出来を自動でチェックします。「どの要素が伝わっていて、どこが弱かったのか」などアドバイスしてくれます。
6. 必要ならプロンプトを改善
AIのアドバイスをもとに、自分のプロンプトを見直します。また、別の画像AIに切り替えることで、思いがけず表現が深まることもあります。試行錯誤しながら、伝える力を鍛えていきましょう。
デッサンチャレンジのヒント
主語や視点をハッキリさせよう
デッサンでも、「どの位置から見た形なのか」「見ている高さや角度」は重要です。真上からか、斜めからか、正面からかを決めることで、プロンプトに立体感が加わります。
触感や質感のイメージを加えよう
「滑らか」「ざらざら」「冷たそう」などの触覚を意識した表現を入れると、AIが素材の描写をより正確に行いやすくなります。
背景や光の設定で立体感を演出
「右上から光が当たる」「背景は中立的な灰色」など、光と影の条件を指定すると、形の奥行きや重さを表現しやすくなります。
主題を一つ決めて強調しよう
形が複雑になると、AIの描画も不安定になります。「白い球体を中央に」「直立した円柱を一つだけ」など、描きたい対象を一つに絞ると安定した出力が得られます。
すぐに修正しなくてもOK
プロンプトを書いたら、まずは数回画像を生成してみましょう。AIにはランダムな要素もあるため、同じプロンプトを使っても、違った画像を生成します。なので、最初の1枚で評価せず、複数の出力を見比べてみるのがおすすめです。
AIにも得意・不得意がある
ある画像生成AIで思った通りに描かれない場合は、別のツールに同じプロンプトを入力してみましょう。描写のスタイルや得意な形が異なるため、表現したい立体感がより伝わることもあります。
評価のポイント
立体の再現度と質感の表現
- 対象となる立体の形状(球体、立方体、円柱など)が正確に描かれているか。
- 石膏のような材質感が、陰影や表面の描写に表現されているか。
- 見た人が直感的に「重さ」「固さ」「質感」を感じ取れるか。
プロンプトの構成と明瞭さ
- 構造化されたプロンプトが、順序立てて分かりやすく整理されているか。
- 主題・光源・影・背景など、必要な情報が過不足なく含まれているか。
- AIが誤解しやすい曖昧な表現を避け、具体的な指示が与えられているか。
画像との一致度と完成度
- プロンプトで意図した形や構図が、画像に忠実に再現されているか。
- 光と影の効果によって、立体感や奥行きが表現されているか。
- 背景や視点、形の配置などがプロンプトの内容と一致しているか。
観察力と表現力の深さ
- 単なる形の指定ではなく、質感・陰影・配置の工夫が盛り込まれているか。
- 構造の理解や描写における自分なりの工夫が見られるか。
- AIとのやりとりを通じて、自分の観察力や造形感覚を表現できているか。
試行の工夫と柔軟性
- 1回目の生成にとらわれず、複数の出力を比較し最適解を追求したか。
- 必要に応じてプロンプトを調整し、構図や形の安定性を高めようとしたか。
- 評価やフィードバックを活かし、より完成度の高い表現を目指せたか。