教材のねらい

監修者の想い

齋藤 大輔 (高千穂大学 経営学部 准教授)

人工知能(AI)はChatGPTのようなチャット型の生成AIの登場により、身近な技術となりました。チャット型のAIは指示文章(プロンプトという)を用いてAIと会話することで、文章、画像、音楽といったコンテンツを生成してくれ便利です。しかし、これら生成AIの利用には、著作権、プライバシー、偏りや誤りのある内容の生成など課題があることを知らなければなりません。

確かに、整った文章、綺麗なイラスト、カッコいい音楽などをプロンプトによって容易に生成してくれるので魅力的に感じるでしょう。しかし、ただコンテンツを生成するツールとしての利用ではAI中心となってしまいます。また、生成されたコンテンツをあたかも自分の作品のように公開したりすると法的な問題に発展するリスクもあります。生成AIに限らず、AIは常に人間中心で、あくまで何かを創造する際のサポート役として利用することが重要です。

本教材ではAIの歴史や広がり、仕組などの基礎的な内容から、生成AIの利用方法やその仕組みなどの内容を総合的、体系的に学習することができます。本教材を活用し学習することで、AI中心ではなく人間中心でAIを利用することができる最先端の技術力の基礎を身に付けることで可能です。是非、本教材を活用して最先端のAI技術を身に付けてください。

 

ごあいさつ

武藤 裕介 (一般社団法人未来キッズコンテンツ総合研究所)

近年、AI技術は驚くほどのスピードで進化し、私たちの身近な生活にも深く浸透しています。スマートフォンのアシスタント、検索エンジン、さらにはWindowsへのAI搭載など、AIはもはや特別な存在ではなく、日常に溶け込んだ技術となっています。しかし、生成AIにはフェイクニュースの拡散、著作権侵害、機密情報の流出といったリスクも伴うため、日本の学校ではAIの使用が制限されることが少なくありません。その結果、多くの高校生がAIの基礎を学ぶ機会を得られないまま、AI社会に直面しなければならないという課題があります。

本教材では、AI技術の背景を理解し、その適切な使い方とリスクを学ぶだけでなく、実際にツールを操作して体験できる内容を提供しています。「知識」と「実践」の両面からAIを学ぶことで、皆さんがAIとどのように共存していくべきか、自ら答えを見つけられることを目指しています。

AIを「危険なもの」「よく分からないもの」と距離を置くのではなく、「どう使うか」を考え、自分自身だけでなく、社会全体の豊かな未来を実現するための「道具」として使いこなす姿勢と力を身につけてほしいと願っています。この教材を通じて、AI時代を生き抜く力を育み、新しい可能性を広げていきましょう!