問題を解決するための手順や計算方法。AIでは、データを学習し、予測や判断を行う際のルールを指す。
クラウドを介さず、利用者の手元のデバイスでAIの処理を行う技術。従来のAIサービスは、インターネット経由でクラウド上のサーバにデータを送信し、処理結果が返される仕組みであるが、エッジAIは、スマートフォンや家電などの端末自体にAI機能を搭載し、処理をその場で完結させる。 通信の遅延が少なく、個人情報が外部に出にくいという利点がある。
AI同士が協力して課題を解決する中で、人間が教えていないのに自分たちで作り出す独自の言語。人間の言葉をそのまま使うのではなく、より効率的に情報を伝えるために、AIが自分たちにとって分かりやすく使いやすい言葉やルールを自然に作り出した、AIが学習の過程で生み出す「新しいことば」。
自律的に意思決定や行動を行い、複雑なタスクを遂行するAIシステム。
生成AIが学習した情報の範囲を決める、最終データ収集時点のこと。AIは、大量の文章やデータを使って学習されるが、「いつまでの情報を学んでいるか」が決まっている。この最終日付を「学習データカットオフ」または「知識カットオフ」と呼ぶ。この日付以降の出来事や情報は、AIが知らないため、古い情報に基づいた回答が出ることもある。ただし、一部のAIはWeb検索や外部データとの連携により、カットオフ後の情報を補う仕組みを持つ。
コンピュータが、与えられたデータから規則やパターンを見つけ出し、自動的に判断や予測を行う仕組み。人間がすべてのルールを教えなくても、データに基づいて学習し、自ら精度を高めていくのが特徴。
AIが試行錯誤を通じて報酬を最大化する行動を学習する手法。
入力データと正解ラベルを与えて、AIに学習させる手法のこと。
正解ラベルを与えずに、AIにデータの特徴やパターンを見つけさせる手法のこと。
インターネットを通じて、サーバーやストレージなどのコンピューターリソースを提供する仕組み。
俳句や詩のような作品性が高いコンテキストで表現された世界観を、画像生成AIに描画させる行為。
→ハルシネーション の項参照
特定の形式やルールに従って書かれた、生成AIへの指示文。自然言語だけでなく、あらかじめ定められた構造(たとえばタグや記号、表形式など)を使って、より精密で一貫性のある出力を得るために用いられる。プログラム的な応用や、業務での自動処理に向いている。
法律や規則、社会規範などを遵守すること。
コンピューターが画像や映像を理解し、分析する技術。
コンピューターやネットワークの情報を守るための技術や対策。
現実世界とデジタル空間が連携し、データを活用して最適な制御や分析を行うシステム。
コンピューターに人間の言葉を理解させ、処理させる技術。
人が日常的に使う言葉で書かれた、生成AIへの指示文。特別な記号やルールを使わず、「〜してください」「〜を教えて」など、自然な文章でAIに問いかける形式を指す。初心者にも扱いやすく、多くのチャット型AIサービスで使われている。
組織の公式な承認を受けずに構成員が独自に使用するAIのこと。
AIが人間の知能を超え、さらに自ら進化するようになる時点のこと。
→ディープラーニング の項参照
学習済みのAIが、新しい情報に対して予測や判断を行うための仕組み。AIは、大量のデータを使って学習したあと、その知識をもとに新しい状況に対応する。このとき使われるのが推論モデルである。最近の推論モデルは、複雑な問題を段階的に考えながら解決する「思考の連鎖(Chain of Thought)」のような動きを行うものもある。
テキスト、画像、音声、動画などの新しいデータを自動的に生成するAI技術。
悪意ある目的で使用されるAI技術。サイバー攻撃や偽情報拡散に利用されることがある。
人間の知能をはるかに超えるAI。
AIを使って、実在の人物の画像や動画を偽物に加工する技術。
人間の脳の働きをまねた「ニューラルネットワーク」を多層に重ねて学習するAIの手法。機械学習の一種で、大量のデータから特徴を自動的に見つけ出し、分類や予測を行うことができる。特に画像認識や音声認識、自然な文章生成などにおいて高い性能を発揮している。
データの管理や利用に関するルールや仕組み。
現実世界のモノやシステムをデジタル空間に再現した仮想モデル。
デジタル空間でのデータ処理や予測に特化された従来のAI。フィジカルAIとの対比で使われる。
AIが文章を理解・生成するときに使う、言葉を細かく分割した最小単位。AIは文や単語をそのままでは処理せず、「トークン」という単位に分けて情報を扱う。トークンは単語の一部や記号なども含み、AIにとって文章の意味や構造を理解する土台となる。生成AIの処理能力や料金も、トークン数によって決まることが多く、AIを効果的に使うにはこの単位を意識する必要がある。
特定のタスクに特化したAIのこと。
自然言語処理で使われるニューラルネットワークの一種。大規模言語モデル(LLM)の基盤技術。
人間の脳の神経細胞を模倣した数理モデル。機械学習の基盤技術。
情報操作を通じて人間の認識や判断に影響を与える戦略。AIで生成した偽情報を拡散して、社会の対立を煽る手段に使われることがある。
AIの学習データやアルゴリズムに含まれる偏りのこと。
AIを活用して開発者が自然言語で指示を出すだけでコードを生成し、アプリケーションを構築する新しいプログラミング手法のこと。
生成AIはときに、存在しない情報や間違った内容を、あたかも本当であるかのように出力する現象。AIが自信ありげに嘘の情報を語るため、利用者が誤解する危険性がある。
人間のように様々なタスクをこなせるAI。
AIや機械学習のシステムに、人間が途中で関与し、判断や修正を行うことで精度や信頼性を高める仕組み。完全にAIだけに任せるのでなく、学習データの選別、モデルの評価、結果の確認など、重要な場面で人間が介入することで、AIの誤りや偏りを防ぐ役割を果たす。特に高い正確性が求められる分野では欠かせないアプローチである。
既存のAIモデルに新しいデータを追加して性能を向上させる技術。
現実世界で作業や移動を行う物理的なAI技術。
本物を装って、虚偽の情報や誤解を招く情報のこと。
生成AIに入力する指示文や質問。
生成AIに対して、質問や指示などの入力文(プロンプト)を与える行為。AIに情報を出力させるために、ユーザーが文章で指示を与える入力作業全体をプロンプティングと呼ぶ。日常的には、生成AIに質問したり、イラストの作成を依頼したりするときの入力が該当する。
生成AIに悪意ある指示文を混入させ、意図しない応答を引き出す攻撃手法。AIが本来与えられたルールや命令を無視し、攻撃者の指示に従うよう誘導する行為。このような攻撃は、AIの安全性や信頼性に関わる問題として注目されており、プロンプトを扱う際には注意が必要とされる。
AIが望ましい結果を出力できるように、指示文(プロンプト)を意図的に設計・調整する技術。生成AIは、与えられた指示文によって回答内容が大きく変わるため、目的に応じて質問の仕方や文の構成を工夫して、より正確で役立つ答えを引き出す工夫のプロセスや技術全体のこと。
個人の情報を保護する権利。
コンピューターウイルスなどの悪意のあるソフトウェア。
大規模言語モデル(LLM)に複数の入力形式(例:テキスト、画像、音声、ビデオ)を組み合わせて与える手法。これにより、LLMは単一の入力形式に限らず、多様な情報を理解し、より包括的な出力を生成できる。
複数の種類のデータ(テキスト、画像、音声など)を組み合わせて処理するAI。
マルチモーダルLLM(Multimodal Large Language Model)は、複数のデータ形式(テキスト、画像、音声、ビデオなど)を同時に処理し、生成する能力を持つ大規模言語モデル。これにより、AIは人間の感覚に近い多様な情報を理解し、応答することが可能になる。
コンピューターやシステムを操作するための画面や入力装置。
複数の情報源から情報を自動的に収集し、詳細な分析とレポートを生成するAI。学術研究やビジネス分析などで、効率的な情報整理と深い洞察を提供する。多段階の調査を自動化し、包括的な情報を提供することで、研究者の負担を軽減する。
あらかじめ決められたルールに従って処理を行うAI。
AIの学習データに特定の単語や表現が偏って含まれることで、AIの出力に影響を与える現象。
Artificial Intelligence(人工知能)の略。人間の知的な行動を模倣するコンピューター技術。
EUが制定したAIの開発・利用に関する包括的な規制法。AIのリスクレベルに応じた規制を導入。
自律的に判断・行動し、特定のタスクを実行できるAIプログラム。
AI技術を用いて問題解決や新しい知識の発見に取り組む専門家。
AIの活用を出発点として、業務やサービス全体のしくみを設計し直すという考え方。一部の作業にAIを導入するだけでなく、最初からAIを活用することを前提に全体の流れを再構築する点が特徴である。企業の業務改善や行政サービスの設計において注目されているが、公的な用語としては定義されていない。
AIが学習や予測を行うための数学的・計算的な構造。データからパターンを学びタスクを実行する。
AIの開発や利用に関するルールや仕組み。
AIメイカー (AI Maker): AIメイカーは、AI技術を自ら開発し、提供する国や企業。イギリスはAI機会行動計画 (AI Opportunities Action Plan)で、AIの基盤技術を自国で開発し、世界に提供することで経済的利益を得ることを目指すと表明した。 AIテイカー (AI Taker): AIテイカーは、他国や企業が開発したAI技術を利用するだけの国や企業。
AIの誤作動や不適切な出力を防ぐための安全対策や制御機構。
AIが学習や予測を行うための数学的・計算的な構造。データからパターンを学びタスクを実行する。
AIの開発・利用における倫理的な問題や原則について考えること。
AIを理解し、適切に利用するための知識や能力。
AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせた技術や考え方。センサーやネットワークにつながった機器(IoT機器)から集めたデータをAIが分析し、より賢く自動で動くしくみを実現する。たとえば、家電が利用者の生活パターンを学習して自動調整を行うなど、運用の最適化や省エネ、高度な自動化に活用されている。「モノのAI化」「モノの人工知能化」とも呼ばれ、2015年ごろから産業界で広く使われ始めた。
汎用人工知能。人間のように多様なタスクをこなせるAI。
特化型人工知能。特定のタスクに特化したAI。
IT技術を活用して、ビジネスや社会の仕組みを大きく変革すること。
2つのニューラルネットワークが競い合うことで、本物に近いデータを生成する機械学習モデル。
AIの開発と利用に関する国際的な協力を推進する枠組み。倫理や人権の尊重を重視。
大量のテキストデータを学習し、文章生成や会話ができるAIモデルの一種。
「大規模言語モデル」と訳され、ニュース記事、小説、インターネット上の会話など、大量の文章データを学習し、人間の言葉を理解・生成できるように設計されたAIモデルのこと。これにより、質問への回答、文章の要約、翻訳、対話など、幅広い言語処理が可能となる.
大規模言語モデル(LLM)がウェブサイトの情報を効率的に理解し、処理できるようにするためのテキストファイル。このファイルは、ウェブサイトの重要なコンテンツを簡潔かつ構造化された形式で提供し、AIがより正確な情報を抽出できるように支援する。
生成AIが外部のデータやアプリケーションと連携するための中継システム。通常の生成AIは学習範囲の情報しか扱えず、リアルタイムのデータや個人のファイル、アプリの操作に対応できない。そこで、AIと外部システムをつなぐ「橋渡し役」として使われるのがMCPサーバーである。MCPサーバーは、AIの要求を受け取り、必要な外部の情報源やツールにアクセスし、その結果をAIに返すことで、AIがより高度な処理を実行できるようにする。
→マルチモーダルLLMの項参照
ニューラルネットワークの処理に特化したプロセッサ。
AIが答えを生成する際に、自分の学習データだけでなく、外部の情報を検索して取り入れる仕組み。RAGにより、より正確で新しい情報に基づいた回答が可能になる。通常の生成AIよりも、事実に基づいた出力が求められる場面で活用されることが多い。日本語では検索拡張生成。
定型的な事務作業をソフトウェアロボットで自動化する技術。
AIが出した結果や判断の理由を、人間が理解できる形で説明できるようにする技術や仕組み。高度なAIは、なぜそのような答えを出したのかを人間が理解しにくいという問題がある。XAIは、「理由」を見える形で示すことでAIの判断に対する信頼性や安全性を高めることを目的とする。
コンピュータにとって読みやすく、人間にも理解しやすい形式でデータを記述するための構造化言語。リスト、階層、項目などを整理して書くことができ、AIやプログラムに設定や指示を渡すときに使われる。文法がシンプルで見やすいため、設定ファイルや構造化プロンプトの記述形式としてよく使われている。構造化プロンプトでは、出力の内容や順番、条件などを正確に伝えるために、YAML形式でプロンプトを設計する場面が増えている。