世界はデータで動いている 中学レベルで学ぶ統計・データリテラシー教材

モデルと予測:未来をデータで予想する

データで「未来」が見える仕組み

明日の天気予報、人口の将来予測、選挙の出口調査、スポーツの勝敗予想——私たちの周りには、様々な「予測」があふれている。
これらはどうやって予測しているのか?答えは「パターンを見つけること」だ。
コンビニのお弁当の売れ方には、パターンがある。平日のお昼は多く売れる、雨の日は少し少なめ、祝日は特に売れる、気温が高いと冷たい麺類が人気——こういうパターンを見つけることで、「明日はどのくらい売れるか」を予測できる。
過去のデータから法則を見つけて、未来に当てはめる。これが予測の基本だ。モデルとは「現実を単純化して表したもの」。電車の路線図を思い浮かべてみて。実際の距離や曲がり方は省略されている。駅の位置関係だけを示して、乗り換えの情報を分かりやすく表示している。これがモデル。複雑な現実を、必要な部分だけ抜き出して、シンプルに表現したものだ。
天気予報を見て、コンビニの発注をどうするか考える人

予測の精度は条件で変わる

短期予測(明日の天気、来週の売上、次の電車の混雑度)は比較的正確だ。データが新しいし、条件の変化が少ない。
でも長期予測(10年後の人口、将来の気候変動、技術の発展予測)は不確実性が高い。様々な要因が影響するし、予想外の変化が起こりやすい。2020年、誰がパンデミックを予測できた?2011年の東日本大震災の規模を、誰が予想できた?想定外の出来事、人の行動の変化、新技術の発明——こういう要素が入ってくると、どんなに精密なモデルでも予測は外れる。
予測モデルを作るには、まずデータを集める。次にパターンを見つける。重要な要素を選ぶ。そして数式や規則にする。例えば「気温が上がるとアイスが売れる」というパターンを数式で表せば、明日の気温から売上を予測できる。
でも、予測は魔法じゃない。100%の確実性はない。条件が変われば結果も変わる。短期と長期で精度が違う。この限界を理解した上で、予測を使うことが大事だ。

予測は判断の「道具」

通学路の混雑予測、部活動の練習計画、文化祭の準備計画—日常生活でも予測は役立つ。
災害への備え、交通機関の運行計画、店舗の商品発注——社会でも予測は広く活用されている。
でも、予測を絶対視してはいけない。予測は判断の材料の一つであって、絶対的なものじゃない。
天気予報が「降水確率30%」だからって、絶対に傘を持たないと決めるのは危険。状況を見ながら、柔軟に判断することが大事だ。
パターンを見つけることが予測の基本。モデルは現実を単純化したもの。
完璧な予測は存在しない。状況の変化に常に注意を払いながら、予測を活用していこう。
データを使って未来を予想する力は、これからの社会で必ず役に立つ。でも同時に、予測の限界を知っておくことも、同じくらい大切なんだ。