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デジタルストーリーテリングしてみよう
デジタルストーリーテリングを作ってみよう
1.テーマに対してリサーチ(調査)しよう
自分たちで考えたり、またはあたえられたりしたテーマに関して、関連する情報をさまざまな情報の元を通して調査を行います。調査にあたっては、辞書・百科事典・図かんのような本のほかにもインターネットなど、さまざまな情報の元があります。それぞれの情報の元は特ちょうがありますので、利用目的にあったものを選んで調査を行いましょう。
また、グループで制作する場合は、担当を決めて調査を行っても結構です。
辞書・百科事典・図かん
一般的な情報はもちろん、いっしょに図や写真の情報も取得できます。
ただし、画像等の著作権(ちょさくけん)には十分に注意しましょう。
統計資料集・白書
具体的な統計数字データや現在と過去のデータを客観的に比べられます。
情報の元を確かめて信じられるデータかどうかを確認しましょう。
新聞・雑し
新しい情報や地いきのニュースなど、せん門性の高い情報を取得できます。
古い情報はアナログであることが多く、集めるのに時間がかかるところに注意が必要です。
インターネット
さまざまなジャンルの最新情報をリアルタイムで取得できます。
ただし、ニセの情報が含まれることがあり、ホンモノかどうかを判断して活用しましょう。
インタビュー
紙ばい体やインターネットなどにのっていない個人が持つ特別な情報や体験を取得できます。
個人の感覚や主観などであることも多いので、情報の正確性については注意が必要です。
2.構成案を考えよう
デジタルストーリーテリングをグループで制作する場合、調査した内容を整理したり、意見を出したり分類したりして、まとめが必要になりますが、何もないまま話し合っても自由に意見が出てきたり、整理できるものではありません。
ここでは話し合いを進めていくうえで、アイデアが分かるように図にして考えを生み出したり、共有して協働的に考えたりすることを助けるシンキングツールを活用してみましょう。
イメージマップ
アイディアを出したり、出てきたアイディアをさらに広げる場合に使います。
フローチャート
問題解決や探求を行う際の「流れ」を見通したい場合に使います。
ベン図
複数のことがらの関係を、比べたり分類したい場合に使います。
yチャート・xチャート
物事をいくつかのまとまりに分けて、分類したりアイディアを出す場合に使います。
yチャートの場合は3つの切り口で、xチャートの場合は4つの切り口で考えます。
コンセプトマップ
複数の「ことがら」を関連づけたり、全体を構造化する場合に使います。
ボーン図
結果や問題に対して、要因や原因などを多面的に考える場合に使います。
ピラミッドチャート
出てきたたくさんの意見やことがらを構造化して、ねらいを明確にする場合に使います。
PMIシート
ある考えにもとづいて意見を出す場合に使います。
考えて答えを出さなくてはならない場合や、多面的に評価する場合に使います。
気持ち変化チャート
ある人物が心の内で思ってる言葉や、場面ごとの気持ちの変化を考えるときに使います。
3.ストーリーのシナリオとコンテを作ろう
シナリオの起承転結(きしょうてんけつ)を決める
調査と構成案を考えたならば、いよいよストーリーをつくってみましょう。ストーリーの代表的なわく組みのひとつとして、「起承転結」というものがあります。起承転結は1つのストーリーを、起・承・転・結、の4つに分けて考え、この4つのブロックを順番にならべることによって、ストーリーの始まりと間のもり上がり、そして終わりを適切なタイミングで物語に入れることができるのです。
それでは、それぞれを見てみましょう。
コンテを作る
前項で作成したストーリーのシナリオに沿って、実際にスライドショーや映像(えいぞう)を作成するときに、スライドショーや映像の流れや構成を絵や文字で書いた、自作のガイドブックを作成します。このガイドブックを文字で書いたものは「字コンテ」、絵で作成したものは「絵コンテ(画コンテ)」といいます。必要な場面ごとの画面構成、人物の動き、所要時間などを書きこんで、スライドショーや映像を制作するときの台本に使います。
その際に注意することは、撮影(さつえい)不可能なコンテは作らない事です。コンテ上ではいろいろな制約なしに映像(えいぞう)を考えることができますが、実際には使えるカメラやビデオの台数や性能に制限があったり、撮影したい場所にカメラを置けなかったりして、思いどおりの映像が作れないことがあります。その点も考えて撮影が可能なコンテを作成しましょう。
4.写真や動画・イラストといった素材を作成・加工してデジタル化しよう
デジタルデータの作成
コンテを作成したら、そこに書かれた内容に合わせて素材になる写真や動画を撮影します。撮影にはデジタルカメラ、ビデオカメラ、タブレット、スマートフォン、カメラ付きパソコンのようなデジタル機器を使用して行い、画像ファイルや動画ファイルを作成します。そのほか、イラスト等の手書き素材が対象である場合は、スキャナを使ってパソコンなどに取りこんで画像ファイルを作成します。
また、インターネット上にある画像や動画、イラストを使用したい場合は、必ず無料で使用できるコンテンツが公開されているサイトからダウンロードを行うようにしましょう。その時は、使用の決まり事には十分に注意して使用してください。
加工・編集
スライドショーやムービーに使用する写真や動画に加工が必要な場合は、オンライン上で無料使用できるサイトやエディタを使用して加工を行います。
スライドショーやムービーの編集を行う場合は、手元に揃えた画像や動画、イラストなどのデジタルデータを、スライドショー作成ツールやオンラインの動画編集サイトを用いて、コンテの順番に従ってならべて行きます。また、画像や動画、イラスト画面が切りかわるところでは、必要に応じて画面の切りかえ効果を入れていきます。
素材のデジタル化および編集が行えるツールやサイトを紹介します。
- スライドショー作成ツール
- Microsoft PowerPoint、Google Slidesなど
- 写真加工・編集のオンラインサイト
- Pixlr X、CANVAなど
- 動画加工・編集のオンラインサイト
- 123apps オンラインビデオエディタ、FlexClipなど
- イラストのフリー素材サイト
- いらすとやなど
できあがったスライドショーやムービーに音響効果を付けます。
音響効果の種類には「ナレーション」「効果音」「BGM」がありますので、それぞれの使い方や作成方法などを説明していきましょう。
ナレーション
ナレーションをつけることで、画像や映像だけでは伝わりにくい内容や、映像以外の周辺情報などの情報量を増すことができ、作品の表現力を高めたりインパクトをあたえやすくなるなどの効果が得られます。
ナレーションを作る場合は、まず最初にボイスレコーダーやパソコンの録音機能を利用して必要なコメントを読み上げて、音声ファイルを作成します。これをスライドショー作成ツールやオンラインの動画編集サイトを用いて必要な所に入れていきます。より効果的なナレーションをつけて作品をより良くしてみましょう。
効果音
聞き手の注意を引いたり、強調したい場面に付ける音が効果音です。クイズに正解したときの「ピンポン」や、不正解のときの「ブブー」などがそれにあたります。
効果音を作成する場合は、実際にまわりの音を録音して加工したり、シンセサイザーなどの楽器を用いて作成するほかに、ロイヤリティ・フリー(無料)の素材を利用します。
BGM
スライドショーやムービーの映像と同時に流す音楽をBGMと言います。
BGMによって聞き手にイメージを持たせることができ、その映像が表現しているふんいきやイメージを高めて、動画のメッセージが伝わりやすくすることができますので、ストーリー全体や各シーンのイメージに合うような音楽を選ぶと良いでしょう。
BGMを使用する場合は、効果音と同じくロイヤリティ・フリー(無料)の音の素材を利用します。