世界はデータで動いている 中学レベルで学ぶ統計・データリテラシー教材

データは「産業のコメ」:社会の基盤となる資源

データが動かす現代社会

「データは21世紀の石油だ」。こんな言葉を聞いたことあるかな?イギリスの雑誌『エコノミスト』(2017年)がこう表現したんだ。石油が20世紀の産業を動かしたように、データが今の社会を動かしている。
朝起きてスマホで天気を確認する、電車の時刻を調べる、好きな動画を見る、友だちとメッセージをやりとりする。これ全部、裏側ではものすごい量のデータが動いている。
総務省の調査(2023年「情報通信白書」)によると、世界中で1日に生成されるデータ量は約2.5エクサバイト(25億GB)。これは映画の約10億本分に相当する量だ。企業も、学校も、病院も、役所も、みんなデータを使って動いている。商品を開発するとき、治療方法を選ぶとき、街づくりの計画を立てるとき、あらゆる場面で、データが「判断の材料」になっている。

あらゆる産業がデータで変わる

農業でもデータが活躍している。農林水産省が推進する「スマート農業」では、センサーで土の状態や気温を測り、作物の成長をデータで管理する。いつ水をやるか、肥料は足りているか、全部データが教えてくれる(農林水産省「スマート農業の展開について」)。
製造業では、工場の機械から集めたデータで「いつ故障しそうか」を予測して、壊れる前にメンテナンスする。物流では、配送ルートや在庫をデータで最適化して、商品を最短で届ける。医療では、患者さんのデータを分析して、一人ひとりに合った治療法を選ぶ「個別化医療」が進んでいる。エンタメだって同じ。音楽アプリは君の好みをデータで学習して、「これ好きかも」って曲を提案してくれる。
データは、もはやIT業界だけのものじゃない。すべての産業の「基礎」になっている。

データを使いこなす力が未来を拓く

じゃあ、これからの社会で大切なのは何だろう?それは「データを読み、使い、判断する力」。
文部科学省の学習指導要領でも「情報活用能力」が重視されている。データを見て「これってどういうこと?」と考え、「じゃあこうしてみよう」と行動に移す。この力は、どんな仕事、どんな場面でも役に立つ。
データサイエンティストやエンジニアだけの話じゃない。先生も、医者も、スポーツ選手も、デザイナーも、みんなデータを使う時代。君がこれから何になりたいかわからなくても大丈夫。データリテラシーは、未来のどんな道でも君を支えてくれる「共通の力」なんだ。