ショートムービーを作ってみよう

映像には「意味」がある

まず、映像(えいぞう)の単位について説明しよう。

カット

映像を制作する場合の最小単位を「カット」と言う。デジカメでいえばシャッターをおして撮影した写真の1まいで、ビデオの場合は録画ボタンをおして録画を開始し、もう一度録画ボタンをおして停止させて作成した動画ファイル1本のことだ。
TikTokにある動画は、ワンカットで作られていることが多い。

シーン

カットをいくつかつなぎ合わせたかたまりが「シーン」だ。シーンは基本的には同じ場所で展開される物語の流れを言い、コミカルなシーンや感動的なシーンなど、見た人が何か意味を感じるようにそれぞれに性格がある。

シークエンス

シーンがいくつか集まって物語のエピソードとなる一区分をシークエンスと言う。これを組み合わせて全体のストーリーを作り上げるんだ。

カメラワーク

映像を制作するときに、カメラをそう作したり位置を動かしたりすることで、見る人にさまざまな印象を持たせることができる。このそう作をカメラワークと言い、これをうまく組み合わせることで、映像をつくった人が伝えたい気持ちになって映像を見ることができるようになる。ここでは代表的なカメラワークの手法を説明しよう。

トラックイン・トラックアウト

カメラの位置を前進させて、ひ写体に近づいていく撮影方法をトラックイン、反対にひ写体から後退して遠ざかる撮影方法をトラックアウトと言います。
基本的にはどちらの方法もズームイン・ズームアウトと同じ効果を得られますが、よりリアリティーのあるダイナミックな映像を作成することができます。
撮影サイズシミュレーターで体験できるよ。

ズームイン・ズームアウト

ビデオカメラのズーム機能を使って、全景から特定のひ写体にフレームが寄っていく撮影方法をズームイン、その反対にひ写体から遠ざかっていく撮影方法をズームアウトと言います。スマホやタブレットで画面を指で広げたりせまくしたりすることをピンチズームと言うのはこのことだ。
ズームインでは、見る人のし点を集中させられるので、見せたいものに注目させる事ができます。ズームアウトではし点が広がっていくので、解放感をあたえたり全体を説明する事ができます。

パン・ティルト

カメラの位置を動かさずに、左右方向に首をふって撮影するのがパン、カメラの位置を動かさず上下方向に首をふって撮影するのが、ティルトです。
いずれの場合も様子を説明するのにもちいたりするほか、パンでは横方向の広がりを見せたり、ティルトではたて方向の大きさや高さを強調することができます。
ティルトは、撮影アングルシミュレーターで体験できるので、ためしてみてください。

パン・ティルト

トランジション

ここまで説明したカメラワークは撮影のときにつかうものだったけど、トランジションは、映像を編集するときに使う手法なんだ。
シークエンス間などの大きく時間や場所が変わる場面で映像を切りかえる時に、つなぎ目にかける効果のことをいいます。
トランジションの種類には、新たな画面を差しこんで前の画面を消しながら切りかえる「ワイプ」、前の画面がとけるように消えて行き次の画面が出てくる「ディゾルブ」、画面がだんだん黒くなる「フェードアウト」、黒い画面からだんだん画面が見えてくる「フェードイン」などがあります。
トランジションはスライドショーでも利用できるので、いろいろ試してみよう。