スクラッチで考えよう

機械学習って何?

2010年代以降の人工知能がそれまでの人工知能と大きく違っている一つの特徴は、機械学習を取り入れていることです。

1980年代のエキスパートシステムでは、人間が知識を一つ一つプログラムに入力しなければなりませんでした。「体温が何度以上で、喉が腫れて、咳が出て、お腹を壊していたら○○という病気」「一時停止のある横道から一時停止しないで出てきた車にぶつかったら、ぶつけた車とぶつけられた車の責任は○対○」みたいに条件や知識を入力します。

でも実際にはいろいろな条件が積み重なったり、例外があったり、矛盾があったりします。猫の顔と犬の顔の違いを言葉で表現することは無理ですよね。

機械学習はデータをプログラムに与え、経験で学習することで判定機能を自動的に改善する方法です。

たとえば1万枚の猫の写真と犬の写真を人工知能に読み込ませ、それぞれの特徴を学習させることで、犬猫判別プログラムは猫と犬の違いが分かるようになります。手書き文字を区別したり、声を聞き分けたりするのも機械学習の応用です。

機械学習が実用化された背景の一つに、インターネットの普及があります。以前だと猫の写真1万枚と犬の写真1万枚を用意するのも大変な作業でした。だけど今ならインターネットで簡単に猫と犬の写真が手に入ります。

ただ、大量のデータが入手できない分野には使うことができません。

犬を判断できる人工知能

ページの先頭へ