デジタルニュースを作ってみよう

テロップで映像(えいぞう)の印象が変わる

テレビ番組を見ていると、 画面の中に文章で説明が表示されることがある。
地震速報とかで見たことがあるよね。これがテロップ。テロップを映像と合成するのにスーパーという手法を使うので、スーパーテロップということもある。

映像の中で説明をしたい時にはもう一つの方法がある。それは、画面全体に説明の画像を表示するやりかた。これはフリップ(またはフィリップ)という。フリップは、スケッチブックに手描きしたものをカメラに向けることもある。

映像の内容を短い文章にまとめたテロップは、読むだけで情報を伝えられるので、ニュースでも使われている。でも、良くない使い方をして問題になることがある。
実際に起こったできごとをしょうかいしよう。

海外から来た人を取材したニュースで、外国語で答えた映像に日本語のテロップをつけたことがある。ところが、実際にその人がしゃべった内容と表示されたテロップの内容が、まったくちがっていたというのだ。しかも、日本語にするときにまちがったのでなく、見る人にある印象を持たせるようにした文章に変えたといわれている。

もうひとつの例では、ある大臣の発言を伝えるニュースで、大事なところがテロップで表示されたことがある。ところが実際にしゃべった内容の一部分だけを切り出したテロップだったので、発言全体とは反対の意味になってしまったんだ。そんなニュースだと、信じられないよね。

このように、テロップは付け方によって、映像を見る人の印象や考えにえいきょうを与えることができる。だからテロップやフリップの内容をうのみにしないで、元の映像を確かめたり、別のニュースと比べるようにしよう。
そして自分で作ったニュース映像にテロップを付けるときは、公平な内容になるよう注意しよう。