ScratchではじめるAIとIoTプログラミング

マイクロビットの種類

マイクロビット同様に教育用に使用されているラズベリーパイは、CPUの種類やメモリーの違いによって複数の世代に分かれており、また用途に合わせて使い分けるためのタイプがあります。マイクロビットも新機種(V2.0)が発売されたため、世代の違いで2種類のものがあります。

なお、マイクロビットの表面にカラー印刷されたマークがありますが、色の違いはハードウェアのバージョンを示すものではありません。


新旧のマイクロビットを並べてみました。

まずは表面です。左が旧バージョン、右がV2.0です。レイアウトやサイズ、色など見た目はほとんど変わりがありません。V2.0は基板がつや消し(旧はテカリがある)、エッジコネクタの切り欠き(旧は切り欠きがない)に変わった程度です。

≪表面(左:旧バージョン、右:V2.0)≫

これに対して裏面はかなり変わっています。左が旧バージョン、右がV2.0です。

部品の配置やパターンがまったく異なっています。

V2.0の中央にある大きな四角の部品がスピーカー、その斜め左上にある銀色の四角の部品がマイクです。

≪裏面(左:旧バージョン、右:V2.0)≫

このように、V2.0ではハードウェアの構成に変更があり、例えばマイクロビットで音を扱うには旧バージョンでは外部にマイクやスピーカーを接続しなければなりませんでしたが、V2.0ではスピーカーがボードに搭載され外部に接続しなくても音が出せるようになりました。

また、I/Oリングだけでなく、ボード上のロゴマークでもタッチが検出できるようになりました。

見えない部分では、プロセッサが高速になりRAM容量も増加されるなどパワーアップされています。


プログラミングを行う際に注意しなくてはいけないのは、どちらのバージョンに基づいたものかということです。ハードウェア的にはV2.0は上位交換のため、過去のプロジェクトが動作しないということはありませんか、逆にV2。0向きの音やタッチ機能を使用したプロジェクトを旧バージョンで動かそうとすると、うまく動作しない可能性があります。

反対に、V2.0のマイクロビットに旧バージョン用のマイクやスピーカー、タッチセンサーなどを外部接続しても、問題なくプロジェクトを動作させることができます。

この教材でも、「マイクロビットで計測しよう」コーナーは使用するソフトの関係で現在は「旧バージョンのみ」の対応になっていますが、それ以外のコンテンツはどちらのバージョンでも動作するようになっています。


さて、マイクロビットV1はすでに製造終了されているため、これから新規購入する場合はV2.0になりますが、現時点では旧バージョンの在庫品が並行販売されていることもあり注意が必要です。また、フリマやオークションで中古品を入手する場合は、ほとんどが旧バージョンですので確認が必須です。

また、マイクロビットはオープンソース・ハードウェアのため、さまざまな互換機が発表されています。それら互換機はメーカーがハードウェアや機能を独自に拡張しているものもあり、必ずしも同じプロジェクトが動くとは限りません。

写真は、スイッチエデュケーションが試作したチビビットです。マイクロビットが正式に国内発売される前に試作・配布されたもので、使用している部品の構成が正規版とはかなり違っています。プログラミングもMakeCodeでは開発できないなど、現在では実用性が低いため、間違って入手しないようにしましょう。

チビビット(スイッチエデュケーション試作)

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